こんばんは、みみこです。


奴が来る、奴が来る…

変な緊張で手に汗をかいてきました。


もう2回も手品の一連の流れを聞いています。

どんな顔をして聞いていたら良いのかわからないし

それより何より、婚活パーティーで手品を披露されることなど

今まで一度もなかったので

正直相当おかしな変な人なのだろうと身構えてしまったのです。




2番の方が私の席を去り

とうとう大声手品師が姿を現しました。



顔をよく見ようと思った瞬間

その人は立ったまま、深々とお辞儀をしました。

そして何と立ったままの状態で



「はい!では今から!このトランプを使った手品を披露したいと思います!!」


と、一字一句間違わずに3度目に聞くセリフを口にしたのです。



「見てくださり、ありがとうございました!!」

最後は一層大きな声で叫ぶように私にお礼を伝えると

また最初と同じように深々と折れるほどのお辞儀をしました。



「あ、あの、楽しかったです。ありがとうございました」

「でもなぜこの場で手品を…?」

もう時間があまりなかったので

他にも聞きたいことはたくさんありましたが

何を差し置いても一番聞きたかった質問を直球でぶつけてみました。



「はい!僕は話がとても下手で、しかも緊張してしまうと
 何を話して良いかもわからなくなってしまって
 無言になってしまうことも多いんです!
 だからせめて、お相手の方が退屈しないように
 何か少しでも楽しんでもらえることをしようって思ったんです!」

相変わらず、この部屋にいる人間全員に聞こえるような声で

でも一生懸命答えてくれました。

「それに、こうやって手品をすれば
 手品の人か、くらいに記憶に残ることができるかなって。
 記憶に残るだけじゃダメなのはわかってるんですけど
 僕には他にアピールできるところが何もないんで
 誰かも思い出せない人より手品の人でもいいから
 覚えて帰ってもらえたらなって思っているんです!!」



「…そうなんですね。
 とても優しい方なんですね。
 手品楽しかったです。
 ありがとうございました」

手品師さんとのお話タイムはそこで終了となりました。



最後くらいしか会話という会話ができていないので

手品師さんのことはプロフィールカードに書いてあること以外

あまりわかりませんでしたが
(好きな芸能人は前田敦子と書いてありました)

私は何だか感動に近い感情が胸いっぱいに広がっていたのです。



最敬礼の45度以上に深々とお辞儀をする礼儀正しさ

相手に少しでも楽しんでほしいという優しい気持ち、

話下手という自分の弱点を何とか克服しようと

自分の存在だけでも印象付けようとする努力。



すごくすごく、頑張っている人なんだなぁ…



頑張り方や努力の仕方の方向性はもしかしたら

間違っていたのかもしれませんが

それでも私は手品師さんに好感を持ちました。



私は婚活パーティーにおいて

そこまで相手を楽しませようと思ったことはありません。


会話を弾ませないと選んでもらえないから

話し上手聞き上手になるためにはみたいな

情報をネットで読み漁っているくらいです。



それは相手の方を楽しませたいという気持ちより

ただ自分に好感を持ってもらいたいからという

本当に自分のことしか考えてない気持ち。



でも手品師さんは、選ばれないことはわかっていながら(失礼)

相手を楽しませたい、記憶に少しでも残れたらという

本当に謙虚な気持ちを持っているのです。



こんな優しくて心の綺麗な人といっしょに居れたら

私のこのネガティブで劣等感と人を羨む気持ちで溢れている汚い心も

少しは洗い流せるのかもしれない…!



私は手品師さんの番号を第一希望に書きました。







そして無事、誰ともカップルになることはなく

いつもと同じように

とぼとぼと背中を丸めて帰宅いたしました。





=== 今日のつぶやき ===

手品師さんにも好みはあるということです。
(当然のこと)
でももしまたどこかのパーティーで会うことができたら
手品を始められる前にアプローチしてみたいと思います!
ちゃんとゆっくり話してみたいです(^-^)